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風邪

風邪について

風邪は最も身近な病気のひとつで、誰もが一度は経験したことがある症状です。

鼻水、鼻づまり、のどの痛み、咳、発熱といった症状が現れ、多くの場合はウイルスが原因で起こります。

風邪のウイルスは数百種類あると言われており、季節や流行によって異なるタイプが広がります。

風邪の原因として最も多いのはライノウイルスで、100種類以上の型が存在します。

型ごとに免疫が異なるため、同じ型にはしばらくかかりにくいものの、違う型には何度でも感染します。

治ったと思ったら熱や咳がぶり返した経験はないでしょうか。

これは2次感染と呼ばれるもので、最初の風邪によって気道の粘膜が傷つき、別の細菌やウイルスが侵入しやすくなることで起こります。

特にインフルエンザ、新型コロナウイルス、溶連菌、マイコプラズマなどは高熱や強い呼吸器症状を引き起こすため注意が必要です。

風邪を軽視していると重症化することもあります。

当院では重症化しやすいウイルスや細菌の検査をその日のうちに15分で実施できる検査キットをご用意しています。

いつもの風邪が長引いている、症状が悪化している場合には早めの受診をおすすめします。

風邪の原因ウイルスと細菌の特徴

病原体 主な症状 特徴 当院での検査 治療 予防
ライノウイルス 鼻水、鼻づまり、のどの痛み 風邪の原因として最も多い。症状は軽く自然に治る。100種類以上の型があり何度でも感染する なし 症状を和らげる治療のみ なし
新型コロナウイルス 発熱、咳、倦怠感、嗅覚・味覚障害など 症状は多様。高齢者や心臓・肺・腎臓・肝臓に病気のある方は重症化しやすい。ウイルスの免疫は数か月から年単位で低下 抗原検査
10分で結果判明
抗ウイルス薬
(重症化リスクの高い方が対象)
ワクチン
(毎年接種)
インフルエンザウイルス 突然の高熱、全身倦怠感、筋肉痛 高齢者や持病のある方は重症化しやすい。A型・B型があり、同じシーズンに2回かかることもある 抗原検査
10分で結果判明
抗インフルエンザ薬 ワクチン
(毎年接種)
RSウイルス 発熱、咳、ゼーゼー音、呼吸困難 乳幼児と高齢者に多い。初めての感染では重症化しやすい。何度でも感染する 当院では実施なし 症状を和らげる治療のみ ワクチン
(妊婦・高齢者)
マイコプラズマ 発熱、痰の出ない咳が長引く 子どもや若い世代に多い。何度でも感染する 抗原検査
15分で結果判明
抗生剤 なし
溶連菌 飲み込む時の強いのどの痛み、発熱 幅広い年齢層で発症。扁桃腺が大きいと繰り返しかかりやすい。子どもは腎臓に影響が出ることもある 抗原検査
15分で結果判明
抗生剤 なし

このような症状はありませんか

風邪の症状は人によってさまざまですが、次のような症状が現れることが多くあります。

  • 鼻水や鼻づまり、くしゃみ
  • のどの痛みやイガイガ感
  • 咳やたん
  • 頭痛
  • 発熱
  • 体のだるさ
  • 寒気
  • 関節や筋肉の痛み

これらの症状が突然現れ、数日から1週間程度で自然に治まることが一般的です。

ただし、次のような場合には早めの受診をお勧めします。

38度以上の高熱が3日以上続く、呼吸が苦しい、胸の痛みがある、激しい頭痛や吐き気がある、意識がもうろうとする、症状が10日以上続いている、持病があり症状が悪化している場合などです。

特に高齢者や小さなお子様、持病のある方は、風邪をきっかけに肺炎などの重い病気に進行する可能性があるため、症状が軽くても早めにご相談ください。

当院の診療における特徴

感染症専用の待合室と診察室

当院では、発熱や風邪症状のある方専用の待合室を設けており、他の患者様との接触を避けて診察を受けられる体制を整えています。

感染症の疑いがある方と一般の患者様の待合室や診察室を分けることで、他の患者様に風邪やインフルエンザなどがうつるリスクを減らし、安心して受診していただけます。

発熱のある方は、来院前に必ずお電話でご連絡ください。

到着後は車でお待ちいただき、順番が近くなったらお呼びします。

その後、院内の発熱専用待合室に移動していただき、診察を行います。

予約の有無に関わらず、診療時間内であればいつでも受診していただけます。

発熱や風邪症状でお困りの際は、お気軽にご連絡ください。

迅速な検査体制

風邪症状の原因を正確に診断するため、当院では以下の検査を実施しています。

  • 新型コロナウイルス抗原検査
  • インフルエンザ抗原検査
  • マイコプラズマ抗原検査
  • 溶連菌抗原検査

検査結果がその場でわかるため、適切な治療を迅速に開始できます。

インフルエンザや新型コロナウイルスと診断された場合には、抗ウイルス薬の処方や生活上の注意点について詳しくご説明します。

総合内科専門医・救急専門医による診察

当院には総合内科専門医と救急専門医が在籍しており、風邪症状の中に隠れている重大な病気を見逃さないよう、注意深く診察を行います。

単なる風邪だと思っていても、肺炎や気管支炎、心不全の悪化など、別の病気が原因となっている場合もあります。

特に高齢者の方は症状が典型的でないことも多く、専門的な視点から総合的に判断することが重要です。

必要に応じて血液検査やレントゲン、CT検査も院内で実施でき、迅速に診断を確定します。

感染症外来の受診について

検査内容

風邪症状の診断のため、当院では以下の検査を実施しています。

迅速抗原検査では、新型コロナウイルス、インフルエンザ、マイコプラズマ、溶連菌の検査が可能です。

鼻やのどから検体を採取し、15分程度で結果が判明します。

特に新型コロナウイルスとインフルエンザは同時期に流行することもあるため、必要に応じて両方の検査を行います。

血液検査では、炎症の程度や細菌感染の有無を調べます。

白血球の数やCRP(炎症反応)の値を測定することで、ウイルス性の風邪か細菌感染かを判断する手がかりになります。

貧血や腎機能、電解質の測定も当日中に結果が分かるため、全身状態を総合的に評価できます。

胸部レントゲン検査では、肺炎や気管支炎など、風邪から進行した呼吸器の病気を確認します。

咳が長引く場合や呼吸が苦しい場合には重要な検査です。

必要に応じてCT検査も実施でき、レントゲンでは確認できない微細な異常も見つけることができます。

各種検査について

検査を受けるタイミング

インフルエンザと新型コロナウイルスの抗原検査は、適切なタイミングで実施することで正確な診断が可能になります。

検査項目 推奨される検査時期 特徴
インフルエンザ 発症後12〜24時間以降 ・ウイルス量は発症後24時間前後でピークに近づく
・発症直後はウイルス量が少なく、陰性と判定されやすい
・抗原検査は一定量以上のウイルスが必要なため、早すぎると検出できない
新型コロナウイルス 発症後1〜2日以降
(発症翌日以降)
・ウイルス量は発症前後から上昇し、発症1〜3日でピークを迎える
・抗原検査はPCR検査より感度が低く、発症当日はウイルス量が不十分で陰性になりやすい

発症直後に検査を受けて陰性だった場合でも、症状が続く場合には時間をおいて再検査することをおすすめします。

適切なタイミングでの検査により、より正確な診断が可能になります。

風邪に抗生剤は効果がある?ない?

風邪の原因の80〜90%はウイルスによるものです。

そのため多くの風邪では抗生剤は効果がなく、使用する必要はないと考えられています。

大規模な研究では、のどの痛みや鼻水、咳といった風邪症状のある患者様を対象に、抗生剤を使用したグループと使用しなかったグループを比較したところ、風邪症状が続く期間に差は見られませんでした。

むしろ抗生剤を使用したグループでは下痢や発疹といった副作用が多く見られ、重症化する確率にも違いはありませんでした。

この結果は子どもでも大人でも同様でした。

必要のない抗生剤の使用は、かえって体に負担をかけることもあります。

ただし、残りの10〜20%は細菌感染が原因です。

2次感染や発熱が長引く場合、特徴的な症状が見られる場合には抗生剤が効果を発揮します。

症状が長引いている、いつもの風邪と違うと感じる場合には、遠慮なくご相談ください。

適切な診察と検査で細菌感染かどうかを判断し、必要な場合には抗生剤を処方いたします。

診察後の注意点

風邪の治療で最も大切なのは、十分な休養と水分補給です。

無理をせず、体を休めることでウイルスと戦う力が高まります。

処方された薬は指示通りに服用し、症状の変化を観察してください。

症状が悪化した場合や、処方された薬を飲んでも改善しない場合には、再度ご連絡ください。

特に水分がとれない、呼吸困難、激しい頭痛、意識障害などが現れた場合には、すぐに受診が必要です。

インフルエンザや新型コロナウイルスと診断された場合には、周囲への感染を防ぐため、療養期間中は外出を控えてください。

職場や学校への報告についても、診断書が必要な場合にはご相談ください。

咳の症状について

よくある質問

風邪で受診するタイミングはいつがよいですか?
症状がつらい場合や高熱が続く場合には、早めの受診をお勧めします。特に38度以上の熱が3日以上続く、呼吸が苦しい、激しい頭痛や吐き気がある、症状が10日以上続いている場合には受診が必要です。高齢者や持病のある方は、症状が軽くても早めにご相談ください。
風邪とインフルエンザの違いは何ですか?
風邪は徐々に症状が現れ、鼻水や咳、のどの痛みが中心ですが、インフルエンザは突然の高熱や全身の強いだるさ、関節痛が特徴です。ただし症状だけでは区別が難しいため、当院では迅速検査で正確に診断します。インフルエンザの場合には抗ウイルス薬が有効なため、早めの受診が大切です。
インフルエンザの時にロキソニンを飲んでも大丈夫ですか?
インフルエンザの際にロキソニンなどの解熱鎮痛薬を使用することは可能ですが、一般的には推奨されていません。ロキソニンやイブプロフェンといった解熱鎮痛薬とインフルエンザ脳症との関連が指摘されており、特にお子様では使用を避けることが推奨されています。成人ではリスクは比較的低いとされていますが、完全にリスクがないわけではありません。インフルエンザと診断された場合には、医師が処方する適切な解熱剤を使用することをお勧めします。
風邪に抗生物質は効きますか?
風邪の多くはウイルスが原因のため、抗生物質は効果がありません。抗生物質は細菌感染に対して使用する薬です。ただし、2次感染や細菌による肺炎、副鼻腔炎などを併発している場合には、抗生物質が必要になることもあります。症状が長引いている場合や悪化している場合には、診察時に適切に判断いたします。
市販薬を飲んでいますが、受診してもよいですか?
市販薬を服用されていても問題ありません。受診時に、どのような薬を飲んでいるかお伝えください。市販薬で症状が改善しない場合や悪化している場合には、別の病気が隠れている可能性もあるため、診察を受けることをお勧めします。